- 交際歴が短いほど不利になりやすい
- 結婚の経緯や対面回数で許可率は変わる
- 写真やLINE履歴などの証拠を準備しよう
このページでは、配偶者ビザ申請における、交際歴の長さ(交際期間)と許可率の関係について解説しています。
この記事の目次
交際期間は結婚ビザの許可率に直接影響しない
交際期間の短さのみをもって、結婚ビザ(配偶者ビザ)が不許可になることはありません。
不許可になるケースのほとんどは、交際歴の短さから派生する「信用のなさ」です。つまり、真正な結婚であること(偽装結婚でないこと)を上手く伝えきれなかった点が直接の原因になります。審査官は偽装結婚っぽさをとても嫌がりますね💁♀️
交際歴は夫婦関係を示す指標になる
交際期間が長くなるほど、申請で使える資料が集まりやすくなるので、結果的に有利になります。
交際歴が長期にわたっても、恋人としての実体がなければ意味がありません(連絡を取り合っていないなど)。交際期間が短いと不利に、長いと有利になりやすい傾向はありますが、あくまでも重要なのは交際の中身です。
あらゆる事情を総合的に考慮して許可・不許可が決定されるイメージです。
短期間の交際・スピード結婚が不利になる理由
- 対面回数(渡航歴)が少なくなる
- 立証資料(交際の証拠)が少なくなる
- 知り合ってからの期間も重要視される
スピード婚が結婚ビザ(配偶者ビザ)申請で不利に扱われやすい理由は、主に上記3つが挙げられます。ひとつずつ順番に見ていきましょう。
対面回数(渡航歴)の少なさ
ご夫婦が対面した回数は交際期間にある程度比例します。対面回数や渡航歴が少ないと「真剣に交際しているの🤔」と審査官に疑われやすくなります。
認定申請を選択するご夫婦(日本と海外で別々に暮らしているご夫婦)は特に注意が必要です。仕事の都合などもあるため、何回以上の対面が望ましいかは個々の状況によります。結婚を決断するに足りる交遊の有無*が結婚ビザ申請のポイントです。
*交遊の有無は社会通念に照らして判断されます。
立証資料(交際の証拠)の少なさ
配偶者ビザの審査は客観的な事実に基づいて行われます。夫婦の交際を裏付ける資料(アプリのトーク履歴や写真など)は許可率に大きく影響します。
交際期間が短いと、連絡を取り合っていた期間も少なくなり、記念写真などの資料も揃いにくくなります。証拠が足りなかったら審査官も判断に迷うので、夫婦関係を立証する資料の多寡は審査のハードルに直結すると考えてください。
知り合ってからの期間と交際歴
交際関係に至ってからの期間のほか、最初に知り合ってからの期間も審査ではチェックされます。
交際後数ヵ月で結婚した場合でも、知り合ってから1週間で交際を始めたケースと、友人として数年間交流したのちに交際へ発展したケースでは、審査官が受ける印象も異なります。交際歴が浅くても、それまでの期間が長ければ、結婚ビザは付与され得ます🙆♀️
交際期間と対面回数の目安
交際歴 | 対面・渡航した回数 | 結婚ビザの取得可能性 |
---|---|---|
半年未満 | 0~1回 | 低 |
半年~1年 | 2~4回 | 中 |
1年以上 | 5回以上 | 高 |
扶養者(日本人配偶者)の収入状況等に問題がないと仮定すれば、上記の表がおおまかな目安になります。交際歴オンリーで評価するのではなく、対面回数・渡航回数と組み合わせて判断したほうが、より正確な取得可能性を導けます。
知り合ってからの年数や交際経緯、同棲期間の有無などによって可能性は変わります。参考程度に留めてください。
交際歴が浅いケースの対応方法
- 結婚ビザ(配偶者ビザ)の申請時期を延ばす
- 短期滞在ビザで何回か来日してもらう
- 今から記念写真や通話履歴を残していく
- スピード結婚に至った理由を裏付ける
交際期間が短い、会った回数が少ない場合の結婚ビザ申請では、これらの方法が有効です。順番に説明していきます💁♀️
配偶者ビザの申請時期を延ばす
ビザ取得の可能性を高めるために申請を遅らせるのは変な感じもしますが、方法としてはありです。
交際歴が半年未満だったご夫婦は、半年が経過するまで結婚ビザ申請を控えるのもひとつです。単純に待つだけではなく、この先の展望や夫婦の将来について意見を交換するなど、建設的な時間にしたいですね。
留学ビザのまま退学した方や、就労ビザのまま退職した方はビザの該当性が失われているので、速やかに結婚ビザへ変更しなければなりません。
短期滞在ビザで来日してもらう
結婚ビザを申請する前に、短期ビザで日本の生活環境に触れてもらうこともできます。結婚したあとでも短期ビザは申請可能です。
婚姻状況 | 該当する短期滞在ビザの類型 |
---|---|
未婚 | 恋人訪問(知人訪問) |
既婚 | 親族訪問 |
短期滞在ビザの滞在期間は15日,30日,90日の3種類に分かれており、申請者側で自由に選択できます。日本の食事や日々の生活に慣れてもらったあとに結婚ビザを申請すれば、審査官へ本気度を伝えられます(偽装の夫婦はここまでしないので)。
もちろん、ビザ免除国の国民であれば、短期ビザを申請せずに来日できます。
写真や通話履歴を残していく
結婚ビザ申請に使用するかはあとで考えるとして、とりあえず交際関係(夫婦仲)を客観的にアピールできる資料は多めに準備しておきましょう。
交際期間の短さからくる資料不足を解消するため、多めに残した資料の中から結婚ビザ申請用に取捨選択するイメージです。ショッピングや食事に出かけた際の写真や、親族との記念写真のほか、アプリ上の通話履歴なども残しておけばベターです。
まれにアプリ内のデータが消える方もいるので、写真や履歴画面のスクリーンショット(画面キャプチャ)をPC等に避難させておくのもひとつです。
スピード婚に至った理由を裏付ける
スピード婚の理由 | 裏付けとなる資料 |
---|---|
妊娠している | 妊娠証明書(診断書) |
同棲している | 自宅の内観写真 |
妊娠や同棲が理由で結婚時期が早まったケースでは、それらを証明できる資料の添付を推奨します。医療機関が発行した妊娠証明を提出すれば、審査官もまず疑いません。
同棲中(半同棲中)で住民票から双方の名前が確認できない場合は、同棲がわかる水回りの写真などがあれば多少有利に扱われます。
おわりに
結婚ビザ(配偶者ビザ)申請における交際期間・交際歴について解説しました。何年交際したか、何回対面したかは本質ではないものの、審査では客観的な情報が基準になることを念頭に置いてください。